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最近好きで観ているアニメ、『Bartender』。
正直いって絵は下手だし、お話もオーソドックスなんだけど・・
親父好きの私にはグッとくる大人のアニメ。
漫画は読んだことがない。

このアニメの舞台は、神のグラスの異名を持つ
天才バーテンダー・佐々倉溜が営むBar『イーデンホール』。
人を迎合しない重たい扉の中で起こる、様々なグラスの中の物語。

第6話(Glass06)は「グラスの中の物語」

シングルモルト(麦芽)と、“抵抗の酒”であるグレーンウィスキー(穀物)、
そしてその二つを混ぜたブレンデッドウィスキーをモチーフに、
戦友として長らく付き合ってはきたものの
年をとって情熱を失いかけていた脚本家と映画監督のお話をなぞっていた。

第9話(Glass09)は「バーの顔」
佐々倉が“バー斉藤”へヘルプをしにいった修行中のお話。

ある日、“バー斉藤”へ上客である峰岸がホステスの加奈子と共に現われる。
ホステスに背の高いシャンパングラスを差し出す佐々倉。
まずはこれがミステイスト。
首筋の皺を見せたくない年頃の女性に対し、
顎を大きくあげなければいけない背の高いグラスはNG。
背の低いパーティーグラスはそのためのもの。

峰岸等は、酒に少し口をつけただけで帰るが・・お勘定はなんと10万円以上。

疑念を持つ佐々倉だったか、それからも峰岸は時々バーへやってきて、
酒に少し口をつけては大金を払って帰っていった。

ある日、佐々倉は意を決して斉藤へ異論を唱える。
「君は、このバーが銀座の社長連中を相手にぼったくりをしているとでも思ったのかね?」

佐々倉は斉藤のやり方に反発する。

斉藤は佐々倉をある工事現場まで連れ出した。

そこで働いていたのは、あの峰岸。
金払いの良さから、峰岸をどこかの裕福な社長だとばかり思っていた佐々倉は戸惑う。

「昔は確かに鋭才企業の社長だったんだ。
 だが、バブルの頃、銀行に押し付けられるままに金を借り、
 時代が過ぎて残ったのは莫大な借金。
 それでも、普通は親族名義で財産隠しをしたり、
 うまく責任逃れをするものだろうけど、峰岸さんはしなかった。
 峰岸さんがうちへ払っているあのお金はバイトで稼いだものだろう。
 今は郊外の安アパートに住んでいると噂に聞いた。
 いつも同じ服をきていただろう?きっと、あれが全財産さ。
 過去の栄光を思い出しているのか・・見栄か・・うさ晴らしか・・
 彼がグラスの中に何をみているかまでは分からないが、
 お客様の求めるものを提供するのがバーテンダーの勤めだと
 私は思っているんだよ」

しかし、若かった佐々倉は、そんな斉藤の言葉にも反発をする。

「美味しいお酒なら大金を払わずともどこでも飲める。
 安く提供すればもっと居心地が良くなるだろうし、
 その方が本当の意味でお酒を楽しむということができるのではないでしょうか。
 お客様に合わせるだけがバーテンダーじゃない、
 私は私のやり方でお客様をもてなしたい!」


ヘルプが終わると、佐々倉は『イーデンホール』をひらいた。
そこへ峰岸が祝いにかけつける。
いつもと同じコートと背広で。

そんな峰岸へ佐々倉がプレゼントしたのは「ムーラン・ルージュ」。
過去の栄華を彷彿させる華やかなお酒。

「ほう、ムーラン・ルージュか」
「はい。でもこれは偽物です。
 本当のムーラン・ルージュに使われるオレンジキュールは
 既に生産中止となっており、他のものを混ぜ合わせることで
 似た味を作っているだけのものです」
「・・過ぎ去ったものはもう戻らないと・・そういうことか?」
「はい。過去には戻れません。明日をみて生きて頂けたらと・・」
「・・・若いというのは良いね。
 ひとりの客のことをそこまで思える情熱は素晴らしい・・

 だがね、若さとは時に残酷なものです。
 思い出はね、生きた証なんです。過去の失敗も成功も甘美に思える・・・
 そんなお酒がこの世の中にはあるんですよ」

峰岸がオーダーしたのは、高級シャンパン。

常にこのソーダが使われていたとしたら、
これまでの10万円という値段は決して高くなかった・・
むしろ安いぐらいだと気付く佐々倉。

峰岸は斎藤から預かった“序章”という名前の酒を置いて出ていった。

困惑する佐々倉は斎藤と再び話をした。
佐々倉のしたことは無駄なことだったのか・・・。

「いや、もう彼には・・お酒の味なんて分からなかったさ」

しばらくして、佐々倉の元へ峰岸方から黒縁のハガキが届いた。

斉藤は全てを知った上で、グラスの中に峰岸のみる栄華を注いでいた。

佐々倉のした最大のミステイストだった。


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